04 映画と演劇 大林宣彦と語る

1月24日(木)
14:00―16:00
《大ホール》

出演:大林宣彦 聞き手:平田オリザ

大林宣彦

平田オリザ

『なごり雪』『22才の別れ Lycoris 葉見ず花見ず物語』と大分を舞台にした名作を創ってきた大林宣彦監督に、甥である平田オリザが生涯初の長時間インタビュー。 

大分・臼杵を舞台に美しい2本の映画を撮った大林宣彦監督に、映画を志すきっかけから青年時代、CM監督時代などからゆっくりとお話を伺います。聞き手は、監督の甥にあたる平田オリザ。55年の長きにわたる付き合いの二人が、平田の父と大林監督の交流など、世間に知られていない逸話を交えながら話を進めていきます。
現役最長老監督の一人となって、まだ旺盛に映画を撮り続ける意志はどこから来るのか。地方で映画を撮る意味や演劇への思いなどもお伺いしたいと思います。 (平田オリザ)

大林宣彦 (おおばやしのぶひこ)
 1938年、広島県尾道市生まれ。3歳の時に自宅の納戸で出合った活動写真機で、個人映画の製作を始める。上京後、16㎜フィルムによる自主製作映画『ÈMOTION=伝説の午後・いつか見たドラキュラ』が、画廊・ホール・大学を中心に上映されジャーナリズムで高い評価を得る。『喰べた人』(63)はベルギー国際実験映画祭で審査員特別賞を受賞。
 1977年『HOUSE/ハウス』で商業映画にも進出。同年の『瞳の中の訪問者』とともにブルーリボン新人賞を受賞。故郷で撮影された『転校生』(82)、『時をかける少女』(83)、『さびしんぼう』(85)は、「尾道三部作」と称され親しまれている。
 『異人たちとの夏』(88)で毎日映画コンクール監督賞、『北京的西瓜』(89)で山路ふみ子監督賞、『ふたり』(91)でアメリカ・ファンタスティックサターン賞、『青春デンデケデケデケ』(92)で平成4年度文化庁優秀映画作品賞、『SADA』でベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞、宮部みゆき原作『理由』(04)で日本映画批評家大賞・監督賞および藤本賞奨励賞を受賞。また、東日本大震災を受けた『この空の花-長岡花火物語』(11)では、TAMA映画賞・最優秀作品賞ほか多くの賞を受賞。
 最近の作品に、少年少女版『この空の花』として製作されたAKB48のPV『So long ! THE MOVIE』(13)、北海道芦別市を舞台にしたふるさと映画『野のなななのか』(14)など。この2作とそれに続く最新作『花筐/HANAGATAMI』(17)は、余命宣告を受けながら完成させた大林宣彦的「戦争三部作」となる。
 現在は尚美学園大学大学院教授、倉敷芸術科学大学客員教授、長岡造形大学客員教授。2004年春の紫綬褒章受章、2009年秋の旭日小綬章受章。

監督作品(フィルモグラフィーより一部抜粋)
1977年『HOUSE/ハウス』(35mm/88分/東宝)
    『瞳の中の訪問者』(35mm/100分/東宝)
1981年『ねらわれた学園』(35mm/90分/東宝)
1982年『転校生』(35mm/112分/松竹)
1983年『時をかける少女』(35mm/104分/東映)
1985年『さびしんぼう』(35mm/112分/東宝)
1987年『漂流教室』(35mm/104分/東宝東和)
1988年『異人たちとの夏』(35mm/110分/松竹)
1989年『北京的西瓜』(35mm/135分/松竹)
1991年『ふたり』(35mm/150分/松竹)
1992年『青春デンデケデケデケ』(35mm/135分/東映)
1998年『SADA~戯作・阿部定の生涯 (35mm/132分/松竹)
2002年『なごり雪』(35mm/111分/大映)
2004年『理由』(35mm/160分/WOWOW)
    *2005年日テレヴァージョン放映
    *2004年劇場公開/アスミックエース
2007年『22才の別れ Lycoris葉見ず花見ず物語』(35mm/119分/角川映画)
   『転校生 さよならあなた』(35mm/139分/角川映画)
2008年『その日のまえに』(35mm/139分/角川映画)
2011年『この空の花-長岡花火物語(DCP/160分/PSC、TMエンタテインメント)
2013年『So long ! THE MOVIE』(AKB48のPV/ビデオ/64分)
2014年『野のなななのか』(DCP/171分/PSC、TMエンタテインメント)
2017年『花筐/HANAGATAMI』(DCP/169分/新日本映画社)